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ジャムダニ

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梅の林を歩いてきたら、梅の香りがした。いつまでも、歩いていたい気持ちになった。少し寒さの残る早春の日の喜び。メジロが、飛び交っている。
今回、ジャムダニを2枚、手に入れました。共に、白黒が基調のジャムダニですが、とてもゴージャスです。ジャムダニは、最古の織物として、UNESCOの文化遺産に登録されています。
「モスリン」という名がつけられて、綿が基本ですが、その綿はほんとに、ほんとに細くて繊細な綿です。しかし、英国の産業革命により機械織の綿に追いやられ、憂き目を見ていました。そのことにより、ジャムダニの織職人も減少し、バングラデシュからも減少をたどっていました。しかしバングラデシュにとっては、いまでもジャムダニはもっとも美しい布として、一目を置かれた存在です。
現代生活の中で、ジャムダニの出番は少なく、職人さんたちも生活をめぐって困難を抱え、今には今の難しさがあるようです。
昨今、かつての最高峰ともいえるレベルのモスリンが復活しました。バングラデシュでは、値段に頓着せずに買い物をしてしまう自分ですが、そのモスリンジャムダニは値段を聞いてしまいました。その結果、次回はお金を貯めてくるぞ!という悲しい結末でした。で、今回は、買うつもりでいたのですが、なぜかピカピカしていて、買いたくないのでした。金の糸など織り込んでない、素朴なモスリンジャムダニ、欲しいです。それは、Gallery Sakura Mohilaに飾って、皆さまに見ていただきたいと思っていますが、あの気品に満ちたコットンジャムダニ、探してみます。
とりあえず、Gallery Sakura Mohilaのあるビルの入り口のホールには、明日から展示します。是非、ご覧ください。




# by sakura_mohila | 2024-02-20 15:08 | Comments(0)  

畑_f0202221_17453876.jpg
ダッカの郊外にある、生産場所を訪れた時に見つけた畑です。一帯はジャックフルーツの林になっていて、その中に生産のハウスがあり、その途中に小さな畑があります。従業員さん用の畑です。トウモロコシ、パパイヤ、ホウレンソウ、オクラ、キャベツなどが植えられています。きちんとかわいらしく植えられています。
生産の種類によって、赤い屋根のハウス、青い屋根のハウス、緑の屋根のハウスに分かれています。大きな門が開けられた瞬間から思ったことですが、7人の小人たちと暮らす白雪姫が住んでいるような家でした。と、言っても、白雪姫の家はみたことがないのですけれど…
畑に実っているパパイアをもいでもてなしてくださいました。そのグリーンパパイアは硬くて、歯がたちませんでした!きっとその日の彼らのディナーは、パパイアカレーだったことでしょう。
バングラデシュの郊外の工場などでたびたび目にするのですが、このような小さな畑がある風景は、とても豊かな感じがします。育てる人たちが優しい目をしているし、スマホばかりに囚われている光景もありません。じっくりと自分の生活に精を出す生活は、品性があるように見えます。
杜の中に小さなチャックフルーツの赤ちゃんが生まれていました。次回も是非、この場所におじゃましたい、と考えています。


# by sakura_mohila | 2024-02-17 18:36 | Comments(0)  

帰国しています

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14日に無事に成田に到着しました。
今回、一番、心に残ったことは、「社会の変化」ということです。社会の変化に適切な対応ができる自分でありたい、と強く思いました。具体的には、インターネットができたり、パソコンが上手に使えたり…という単に道具がなんとか使える…という意味ではありません。パソコンやインターネットは慣れればやり方は覚えることでしょう。しかし、そのセンスは大きな意味を持つと思うのです。
今回のバングラデシュの出張では、この杜の中にある「白雪姫と7人の小人たち」が住んでいそうな場所に非常に興味を覚えました。
運営するのは、50前後、高校生の子どもさんを持つご夫婦です。ジャックフルーツの杜を作り、環境に配慮した製品を作る・・・という理念を持ってバングラデシュで生産した製品を輸出しています。
しかし従来のやり方を踏襲するのではなく、新しい設備が入っています。仕事場の中は明るく、楽しい飾り付けがしてあります。
この感覚は、過去にバングラデシュの生産現場を見た中にはなかったものです。
従業員のために小さな畑を準備して、とうもろこしやホウレンソウなどが植えてありました。時々、監督を兼ねて訪れるオーナーの家は、ブルーに統一されて、落ち着いた雰囲気でした。そこで、お茶をご馳走になりましたが、華美に過ぎず、地味に過ぎず、自然の中にマッチした、自分らしさがありました。日本の雑誌に見るような型どおりのカッコ良さでもないのです。主体はあくまでも自分の感性。
なんという贅沢でしょうか。オーナーは、大学で「デザイン」の講師もし、同時に輸出業者として、進もうと考えている人です。
これから、この会社と取り引きが増えると思いますが、楽しみになっています。
コンピューターを駆使し、伝統のバングラデシュの布やジュートで新しい感覚の製品に取り組んでいる…こんなことができるなんて、自分はバングラデシュや日本には何も関係がなく嬉しいです。そして、この新しい感覚に乗り遅れない自分でありたい、と切に思いました。
サクラモヒラが抱える村の女性たちは、この感覚に乗り切れていません。そして、彼女たちにはその指導をして行くことが必要でしょう。
そしてそのためには、自分が新しさを適切に受け入れることが大切だと、心からおもいました。心から深く反省しています。
とりあえずは、この場所から届く製品…届いたらお知らせします。



# by sakura_mohila | 2024-02-15 18:39 | Comments(0)  

出国の準備を終えました

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5日から詰めていたダッカですが、今日の午前中に郵便局から、荷物を出してきました。写真はいつもの「おじさん」です。テープでぐるぐる巻きにしてくれる仕事ですが、郵便局の退職者に許される特権です。ぐるぐる巻き作業は、徐々に値上がりしていましたが、ここにきてジャンプの値上がりでした。以前はむしろをしいてそのうえでテーピングの作業をしていたのですが、バングラデシュの経済成長とともに、作業机が並び、コンピューターの作業の人がこの場所で書類を作ってくれます。書類はことあるごとに増えて、同じような書類をたくさん提出するようになりました。係の人は詳細にまでこだわってくれるので、ミスもなく、美しく読みやすい字で宛名が書かれるようになりました。増えたのは、時間と経費のみです。
その分、中はスムーズに運ぶかな、と期待しました。中では、コンピューター世代ではない男性が作業をしていました。同じものを手書きにしてシールを張って、シールをはがした紙は床に捨てます。めざましい非効率化が進行していて、新しい世界を見る目が開かれました。
人口が多すぎたり、スキルがゆきわたらない社会ではどこかで何かのバランスをとらねばならないのだろうな、と自分にはわからない社会の側面につい思いをめぐらせました。
ぐるぐるテープは、日本に配達された時、取ろうとすると時間とエネルギーが必要です。まずはゴミ袋を用意して作業に取り掛かります。空港の盗難防止とかなんとか言っていますが、ポストの退職者に仕事を作ることも目的ではないか、と思われます。おじさんは、退職者として、職場があることが誇らしそうでした。

荷物を出して、しばらくは留守にするアパートメントの掃除をして、やっとくつろいだ気分になっています。ポストから帰る途中で、とても気持ちのよいコミラのカディをたくさん買いました。次は5月ころに夏物を作りに来ると思いますが、その時に製品にしようと計画しています。
夜11時45分にダッカを発ち、明日の朝、日本に着きます。2月の寒さも、なんとなく恋しくなってきました。


# by sakura_mohila | 2024-02-13 20:47 | Comments(0)  

林の中の仕事場

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帰国前の一日、友人の紹介である仕事場をおとずれました。
バングラデシュで輸出用の生産をしておられるご夫妻です。お住まいはダッカの郊外,新しく造成されたベッドタウンの中ですが、生産の現場は、さらに郊外にあります。周辺は日本の感覚的には、工業団地のようなところで、主にはガーメントの産業の仕事場が集まっています。
その、私の友人の友人はポピーさんですが、とても秀才です。今やポピーさんも友人になってしまいました。その仕事場は、軽井沢の別荘地にいるような感じです。誤解のないように記述すると、私は軽井沢の別荘という優雅なものは持ったことさえもなく、田舎の家に育ったというだけですけれど…
何が優雅かというと、建物は深いジャックフルーツの林の中にあって、あいている場所には従業員の人たちで、トウモロコシ、野菜、グリーンパパイアなどの野菜が植えてあります。花もあります。なによりも、ジャックフルーツの林には、実がなりほうだい!作業場は、プリント、刺繍、縫製などの分野に別れ、その仕事の建物は、赤、青、緑の屋根で色分けされていて、小人の家のように可愛らしいのです。
時々、くつろぐためにある持ち主の家のテーマカラーは青です。
工場を見学した後は、ブルーパーラーでお茶をご馳走になって帰路につきました。
バングラデシュにいると、このような優雅な贅沢をしている方たちがいて、日本では求められない優雅さです。
さて、ないない尽くしの私としては、あまり人様の生活をうらやむことはこれくらいにして、彼女とは少し取引がはじまりました。
一番、感じ入ったことは、バングラデシュの社会は変わった!ということです。
自分は農村の女性たちとそれなりに一生懸命に前に進んできたつもりですが、もっと大きな目を持って自分のプロジェクトのヴィジョンを示そうと思いました。
一昨日お会いしたビジネスの人たち、近代的な機械と手作業を組み合わせた工場と自然の豊かさのコンビネイション…ポピーさんともう少し仕事がしたいと思っています。



# by sakura_mohila | 2024-02-13 10:26 | Comments(0)