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藍展、終了しました

藍の苗を一株、頂戴しました。花が咲いています。楚々とした花です。
枯れた葉があり、その枯れた葉の中に、しっかりと藍の色が見えました。こんな風になっていた植物から、人はどうやって藍の色を布に移そうと思ったのだろうか、と思って人間の営みがほんとに不思議な感覚がいたします。
ヨーロッパの藍の絵付けも、なんだか、素敵なものに思われてくるのです。西洋の人にとって、藍の色はアジアやアフリカに広がる色ではなかったのだろうか、とふと考えました。落として、割ってしまった「blue willow」のカップを、買いたいなあ、と思う時があります。3つ持っていて、全部、割ってしまったのですが、ほしいなあ!
でも、我慢、我慢!
あのブルーの絵付けは、ヨーロッパならではの夢があったのかもしれません。アジアで見る時には、もっとほかのモチーフが藍に似合うのかもしれませんね。

「藍展」無事に終了しました。来年も、秋に8回目を計画したいです。
今度は、どの角度から藍を見ようか、と今から計画し始めました。
お運びくださって、ありがとうございます。次回も、楽しみにおでかけくださいますように。

# by sakura_mohila | 2024-11-06 18:08 | Comments(0)  

ラオスの藍

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「歴史を紡いだアジアの藍」展、明日が最終日です。なんども繰り返して、藍の歴史や西洋と東洋を結ぶ藍の話をしているうちに、もっと、もっと藍を深く知りたくなりました。藍とそこにまつわる人間の生活は、ほんとに興味が湧きます。
藍のお話をするために、買った本は、なんど読んでも、おもしろいです。もっと、いろいろな面で深めて行って、来年の「藍展」の企画を充実させたく思います。
バングラデシュの藍も、日本の藍も、アートの領域をどんどん進んで、藍は芸術品であり、労働用のものではなくなった感がします。
しかし、ラオスの藍はまだ巷の人たちの中にあり、素朴です。ラオスの友人が送ってくれたものですが、誕生日や何かのお祝いの時には、藍で仕立てた服で、身をただすのです。彼女のお嬢ちゃんが、誕生日に仕立ててもらってきていた藍のドレス・・・布を超えて素敵だと思いませんか?私たちが着物をしたててもらって、誕生日に神社に行ったように。
貸衣裳でもなく、日常の親やおばあさん・おじいさんとの結びつきが、普通にあって、身に付いた晴れ着を着ているようで、安心します。
ラオスにいつか、日常に藍を見に行きたいです。
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# by sakura_mohila | 2024-11-02 17:50 | Comments(0)  

更紗

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40年くらい前のことだけれど、知り合いがインドネシアに旅して、バティックの布をお土産にくださった。当の本人はすでに故人となった。彼女は布が好きだった、というより、素敵な服が大好きであった。2年続けてインドネシアに行き、私が喜ぶものだから、その都度、バティックの布がお土産であった。
それをしたててもらって、気に入って身につけているが、今でもまだ健在だ。時々、着ているが、貧相に年月を重ねた感じがしないばかりか、友人たちは同じものを欲しがるくらいだ。
40年くらい前と言ったら、日本は成金になって、お金をがさがさ動かしていたころだ。
インドネシアの伝統の綿やバティックが、どのような価値を持っていたのだろうか?
インドネシア政府は布やバティックを国の産業として、規定を作り保護しているそうだ。質は保たれ、伝統は受け継がれていくのだろう。
最近、インドネシアのバティックを手にすることが多くなった。藍染めだったり、手書きだったり…しかし、私が手にした40年前のバティックと、心なしか違っているように思われて、しかたがない。
まず、綿布の厚さがちがう。模様も、現代的になって、なぜか伝統が薄められているように思われるのだ。
職人さんが、変わったのだろうか?いかに保護している伝統文化とは言え、やはり時代の波をかぶるのだろうか?
写真の布は、最近手に入れた綿布である。面白いのは、モチーフの原型は、日本の着物柄にも見ることができることだ。初めは、日本の着物柄かと思ったが、これはインドネシアの布だ。インドから、インドネシアや日本に伝わったものであるかもしれない。オランダの東インド会社の功績のようだ。17世紀くらいから盛大に取引を始めたらしい。
インドネシアの布の話を読み始めたところであるが、アジアの布の世界は、大きな人間の生活や社会を反映して、ほんとにおもしろい。
第7回目になる「世界の藍展」、10月29日から始まります。少しずつ、勉強をかさねたり、アジアの藍染めのアートを展開したいと思います。8回目、9回目・・・お楽しみに。



# by sakura_mohila | 2024-10-25 17:48 | Comments(0)  

インドネシアの藍

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インドネシアの藍バティックを手に入れました。29日からの、「世界の藍展」に飾ります。藍はインディゴ、インドから伝わったものです。しかし、このバティックのモチーフはインドにはみあたりません。鳳凰がなぜ、インドネシアのモチーフになったのか・・・文献にあたってみたいと思っています。
藍は、寒い所では育たないので、暖かな国に特有の色であり、西洋の人たちが欲しがった色です。
藍をめぐって壮絶な戦いがありましたが、アフリカの藍、アジアの藍、中東の藍・・・どれもモチーフの違いが非常に興味深いです。
今年で、7回目になる、サクラモヒラの「藍展」、回を重ねる毎に、藍の深い歴史を展開できればうれしい、と思っています。
22日を予定していましたが、都合により、10月29日からの会期となりました。ご不便、申し訳なく、お詫び申し上げます。


# by sakura_mohila | 2024-10-23 14:37 | Comments(0)  

ジャムダニ織

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朝の散歩をしていたら、どんぐりがたくさん落ちていました。どんぐりを踏みつけながら、見上げたら、ふさふさと良く茂った葉の塊から、累々と小さな蒼い実が朝日の中にみえました。その向こうに見る秋晴れの空のなんときれいなことでしょうか。雲などがあると、天使が飛んでいるかのように見えてしまいます。
昨日、ポシャギの展示会に行ってきました。友人が長いこと、お稽古をしています。彼女の作品は、バングラデシュのジャムダニ織を使っていました。
ジャムダニ織は、世界で最古の織物とされ、ユネスコの無形文化財にしていされています。細い糸と細い竹の針を使い、縫い取り模様を作っていくのです。一針、一針の作業なので、複雑な模様になればなるほど、時間がかかります。
彼女はジャムダニのサリーで、ブラウスを作り、その残りの布を使って写真のような作品を作ったのでした。それにしても、ポシャギのステッチは、ジャムダニと同じくらいの時間がかかりそうです。
どの作品も、みやびやかな美しさで、心行くまで楽しい時間をすごしてきました。


# by sakura_mohila | 2024-10-15 15:58 | Comments(0)