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お揃いドレス

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やっと、あちのこちに春の花を見るようになりました。どこの国であろうと、花はきれいなもの、嬉しいものなのだ。
その証拠に、ナラヤンプール村の子どもが、お花で髪を飾っている。ナラヤンプール村の子どもでなくとも、女の子をお花でかざると、単純に喜んで、あちこちに見せて回る。男の子がそうしないのは、なぜだろう。
イスラムの国では、ラマダンが近い。日本でも私たちがお正月に新しい着物を作ってもらっていたように、ラマダンに向けてドレスを新調してもらうのだろうか?姉妹お揃いで。お母さんはきっとこんなふうに言っているにちがいない。「開店したSakura Shopでオーダーしたんだよ。あの店はねえ、日本の人たちがいるから、先進国的なんだよ!」(ほんとかねえ?)
そしてこの写真を送ってくれたサクラモヒラのカジョルレカさんも、誇らし気に胸を反らせているにちがいない。「どうだ、かわいいだろう!」
今は、サクラモヒラのダッカのアパ―トメントの大家さん」一家が来日している。ダッカに比べたら、3月とは言え、日本は寒いにちがいないけれど、咲き始める花を喜んでいる。
この女の子たちはどんな女性に成長して行くのだろうか?「昔、日本の人に習った人がやってるショップで、お母さんがオーダーしてくれたんだよ!」
村で教え始めた頃、村の女性がミシンが扱えることは、結婚に有利な条件に数えられた。既製服がなかった自分の子どもの頃は、母がなんでも作ってくれた。同じ世代の人なら、お母さんの手作り服を着て育ったはずだ。母の言葉を覚えている。「〇〇さんの家はお金持ちだから、子どもたちがいつも買った服を着ている」
我が家は大家族だったので、子どもたちがいい加減大きく成長しても、母が工夫して編んだ配給毛糸のセーターを着せられていた。既製服がなんとまぶしく見えたことだろう。
数年前までは考えられなかった、村のオーダー服。Sakura Shopでオーダーしたんだよ!
しかしカジョルレカさんに言わねばなるまい。経営は常に社会の状況の先を見て。同じことをしていたらだめだからね。
彼女の心の声が答えるのだ。「あんたに言われたくないね。今や私は、Sakura Shopに20人の人を抱えているんだよ!」
それでも、考えてね。

# by sakura_mohila | 2023-03-07 16:05 | Comments(0)  

村のかぼちゃ

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サクラモヒラの村の女性・カジョルレカさんが写真をまめに送ってくれるようになった。「かぼちゃ」
リズミカルに実をつけていて、なにかしら五線紙の♫を見ているような気分だ。彼女がつけてくれたメモも、「美しく、おいしく、甘いかぼちゃ」と、気合が入っている。そういえば、カボチャのつるや花はマーケットで売っているのは目にするけれど、実をみたことがない、のではなかろうか?
気合をいれて料理などしないから、あっても見逃しているのかもしれない。それにしても、このかぼちゃのなりかたは、かわいらしい。
ただいま、サクラモヒラのダッカのアパートメントの大家さん一家が来日中。ダッカでたいへんにおせわになっているので、少しでもそのお礼がしたい。と思うけれど、単純にそう思うには結構むずかしい。
難しいのは時間の観念だ。都市の交通が整っておらず、交通渋滞があたりまえの国では、時間通りに運ぶのは難しいから、社会時間の観念がそもそも違う。特に女性たちは家にいるから、時間を守る文化がなくてもすむ。
こちらが、ダッカで生活するにはあまり感じなかったけれど、その逆の生活になって、初めて気がついた。
何回かそのようなすれちがいを繰り返すうちに、こちらの笑顔も作り笑いになっていたのかもしれない。「私たちに怒っているんじゃないですか?」
分っているんだな。しかし、時間を守らねばならないプログラムはほぼ終わって、後は約束時間などどうでもいいプログラムだけだ。こちらも、なぜか気が楽になった。
しかし、言葉にしないだけで、相手方もダッカにあっては、こちら側に言いたいことはあるだろうねえ。
それにしても、ダッカのアパートメントはすでに10年を超え、大家さんにはとてもお世話になっている。昨日、私が連れて行った日本人で、彼の家で毎日夕食をご馳走になった人たちが集まることになった。都合の悪い人たちもいるし、これからダッカで何かをしたいと思っている人たちも加わった。狭い家に大勢集まって、皆さん、お持ちよりのおいしいものなどが加わって、テーブルも家も満員。皆、楽しそうでした!
大家さん一家は、なぜか、その行事を家族全員で忘れていたのでした!
2時間、送れて到着したけれど、楽しそうでした。なによりも、毎日、ごちそうになった楽しいテーブルは、だれもが忘れないのです。
そんな時、なぜか、カジョルレカさんが送ってくれたかぼがちゃの写真がぴったりだと思ったのでした。
こんな野菜が市場に運ばれる風景も、いつまでも見ていたい気分になるよ!

# by sakura_mohila | 2023-03-05 15:30 | Comments(0)  

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今年は、わすれずに桜餅を食べよう!和菓子屋さんをまわって、桜餅をいっぱい買おう。黄身時雨も買おう。春を待ちわびる気持ちが高じて、和菓子が恋しくなった。季節に季節のお菓子を待つ・・・しばらく忘れていたなあ!
ふと見たら、ばらが春の芽をいっぱい伸ばし始めている。しらないところで春がすすんでいたんだな。
そんな小さな発見をしているだけなのに、小さなことにこだわってじくじくしている自分がみっともなく見えて、もうこんな自分は卒業しよう、と思いました。何回、思ったのだろう。もはや、季節の行事のようになってしまった。
カジョルレカさんから送られてきた写真。このページに何度か書きましたが、ナラヤンプール村小学校に日本製のクレヨンを届けてもらったのでした。
つい、ダッカで買えばよい、と思ってしまいます。同じ金額ならたくさん買えるし、地元にもお金を回せる・・・と正当化していたのですが、その結果、やはり日本製のクレヨンはいいです。地元で何度かクレヨンを買いましたが、韓国製で、もうひとつ満足感がありません。何が理由がわからなかったけれど、日本製のクレヨンは、何か夢がある。なにもよいものがない学校の子どもたちには、クレヨンくらいはよいものをあげます。
また小学校のこどもたちの絵が届くようになります。よいクレヨンで描いたら、きっとよい絵にきまっているよ!
この写真のカジョルレカさんを見て驚きました。彼女の佇まいには、威厳がでてきました。
彼女には、よいクレヨンをあげたように、感じています。学校は、一時のピークを過ぎ、少々元気がありません。公立学校になった時に、手を引いたのですが、またちょっかいを出し始めたいとおもっています。子どもたち同士の交流を通して。


# by sakura_mohila | 2023-03-01 17:50 | Comments(0)  

3月の声

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やっと春を感じる暖かさ。ただいま来日中のバングラデシュ人の大家さん一家がほっとした顔をしている。バングラデシュでは、暖かな衣類は探しても売っていない。かろうじて、暖かそうなコートをどこかで探して買い求め、着てはいるけれど、寒いでしょうとも!
今日は買い物に付き合って、暖かいコートを求めたけれど、すでにほんとに暖かそうなコートはどこにも売っていない。バングラデシュでも買えそうなコートを買っていたけれど、これってこの次ようだね!それにしても、彼らは決まって、寒さがまだ残るこの季節にくるんだよねえ!
春の雪を見ても、桜を見ても、旅は楽しいものらしい。
サクラモヒラの村のカジョルレカさんが写真を送ってくれた。陸路は大変だけれど、水路は結構楽しんでいる。一つには、交通渋滞がない。しかし船の中は結構こみこみである。
貨幣価値の低い(今は日本もそうか!)バングラデシュでは輸入燃料は高い。車も大変にお金がかかる。しかし水路は便利らしい。特に村の人たちは、大きな荷を運ぶには、水路を使う。道理で、流通が不便なわりには、宅配便などはなかなか育たない。
かつては、バスの運転手さんにある程度のお金を渡し、〇〇のバス停でおろしてくれるように頼むと、やってくれる。サクラモヒラも、そのようなことを何度かしたものだ。
田舎の水路はいいけれど、ダッカの水路は水が汚染されていて、これが数百年前には世界に通じていた河か、と疑いを持ちたくもなる。こんな場所を背景にして、利権やお金をめぐって、他の国の人たちがドンパチと戦ったなんて、信じられない。
バングラデシュで船旅をするたびに、そんな争いの絵が目に浮かぶ。自国だけのことなら、外国の黒船が威圧して、火を噴く必要も何もなかったはずなのに。
しかし、バングラデシュには船に揺られて旅をするのどかな歌がいっぱいあって、パーティの時などに皆で歌っているよ。


# by sakura_mohila | 2023-02-28 18:23 | Comments(0)  

Village business2

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3月の足音が聞こえるようになって、やっとほっとする暖かさだ。今年は、ほんとに3月が待ちどおしく思われた。ふとお池の土手に土筆んぼうは顔を出しただろうか、と思い出して、土手に行きたくなった。お池の土手に、一生懸命に土筆の頭をさがすのだけれど、ある時、車で少し遠出をしたら、自分が宝物でも見つけたように思っていた土筆よりも、のびのびとした土筆が探さなくてもにょきにょき伸びていて、自分の世間知らずがなんだかおかしかった。
最近、FBでつながって、成長したナラヤンプール村小学校の卒業性からお友だちリクエストがいくつかくるようになった。きっともっと増えて行くにちがいない。皆、ハーモニアムのことや日本から運んだクレヨンで、えがいてもらった絵のことを懐かしんでいる。と言うか、それ以外の話題はないのかもしれない。それぞれが違う大学に行きながら、同じことを話題にしてくる。私は「ハーモニアム・マダム」として彼らの思い出の中に生きているのだろうか?
写真は思い出ではない。れっきとして進行中の村ビジネスだ。ナラヤンプール村は遠いので、朝早くダッカを発ち、用を済ませて、さっさと帰ってくる。途中でこのようなバザールをいくつか通るが、こんなふうに展開していたのだ。1532年のバザールの様子、と書いてあれば信じる人もいることだろう。このような背景の中でSakura Shopは村のビジネスを展開しているのだな!
30年前、初めてナラヤンプール村を訪れた時、ほんとに自分を忘れた。そうだ、私は18世紀の場所に旅しているのだ!そんな感じだった。歴史を200年遡る旅はほんとにロマンチックだった。現実がないからね。
そんな現実離れしたページに足を突っ込んで、現実をやりくりしてきたけれど、今、思っても歴史の旅をしてきたような気持ちがする。これではいけない。そこに暮らす人たちは現実を生きているのだ。果たして、自分が30年もしてきたことは、正しかったのか?
力がないことは、なにかとても悲しい。と、言ってもいられないから、また出直すか。
それにしても、自分も自分だが、相手も相手だ。村のカジョルレカさんにクレヨンを届けてくれるようにたのんだら、つでに学校の先生の伝言を頼まれたらしく、メッセンジャーにメッセージが入っている。「給料が低いので、よろしければ、面倒をみてください」。学校は2004年に公立学校に指定された。その時から、自分の責任から公の責任に変わった。
村の学校は何も変わっていないなあ!よろしければ、自分の給料の面倒くらいは自分でみてください!
皆、スマートフォンを持ち、インターネットで世界が密接につながるようになったのに、小学校の先生はまだ自分の生活を人に頼っている。自分で18世紀がたビジネスでもなんでも始めるんだよ!サクラモヒラの女性たちのように!




# by sakura_mohila | 2023-02-27 16:15 | Comments(0)