
梅の花が散って、その先にたんぽぽの花が開いている。春分が近づいている。さすがにもう雪の女王の背中さえも見えなくなった。
サクラモヒラのダッカのアパートメントの大家さん一家が来日中である。必要な時にはヘルプも厭わないけれど、動き方を見ていると、どうも一家の主が日本に滞在していた時のノスタルジーが一家の起動力になっている。といっても、起動の素を持っているのは、主で、家族はそれに従って動いている。今時の若者は、インターネットで情報を得て、それに従って動くから、どうも大勢と違うようなきがしていたが、はたと気がついた。主は、世界で最貧の自国を出て、日本で働いたのだ。お話を伺うと、良いことも悪いこともあったようだが、成功者となった今はそのどれもが懐かしく、自分の今を照らしている思い出なのではなかろうか。観光地も家族にせがまれて、行っているけれど、行きたいのは、日本での思い出の場所のようだ。だれにもわかってもらえない大変さを乗り越えてきた今、今は変わってしまった場所であろうと、その場所は観光地には代えがたい価値を持っているのだろう。何と豊かな、厳しさを人生の宝として持っておられるのだろうか。
by sakura_mohila
| 2023-03-10 16:26
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