
朝の散歩の道から、筍が見える。あちらにも、こちらにも、にょきにょき顔を出している。雨後の筍。「筍は縁起物なんですよ」毎朝散歩の道ですれちがう婦人が言った。
縁起がいいかどうかは置いといても、かわいらしい。でも食用ではないようだ。「KITE RUNNER」(Khaled Hosseni)という本を読み始めた。しなければならないことをせずして、読み始めたのだが、しなければならないことはもっと、もっと後回しになりそうだ(どうしよう!)著者は、アフガニスタン生まれ。現在はカリフォルニアに住む内科医である。著者も本も知らなかったが、最近入会した英国発のReading Roomの課題本である。幼少の頃に育ったカブールの頃の背景がダッカと似ている。イスラムの国の造りが共通しているのだろうか。ダッカに通い始めた頃、いろいろな人たちからお誘いを受けて、いろいろな家に呼んでいただいたことを思い出した。その家の造りを思い出す。お庭が広くて、パーティのために一団の料理人が出張料理に来ていたことも思い出す。生け簀があって、そこから魚を調達していたことも、印象に強く残っている。そして著者は、そのような背景で育った少年である。友は、敷地に住み、手伝いをしているお父さんと子どもだが、この家族は差別される民族に属していて、子どもは兎唇である。そこで展開する生活は、両者ともに、違う理由で母親を失っているが、おさな馴染みの中なのだ。淡々と進むパージは、平易な表現と言葉である。だが、そのページが作るのは馥郁とした人間の生活の豊かさである。読み進むほどに心地よさがあって、いつまでも引き込まれる。やらねばならぬことは、結局、忘れてしまうんだろうか!?
by sakura_mohila
| 2022-05-10 14:16
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