人気ブログランキング | 話題のタグを見る

自然

自然_f0202221_17532193.jpg
いつものように流しっぱなしのラジオからおもしろい話題が聞こえてきた。北の方に住む人のようだ。そして木を護っているらしい。老いたくぬぎの木が雪に耐えられなくて、倒れ、命尽きたのだという。その方は、何年も山をまもってきたので、そのお別れが悲しく、涙が出たそうだ。そしてその大きな木が命尽きたと、周りの情景から察することができたのだという。
しかし山に住む人なら、同じ情動を持ったことだろう。
私は山娘だった。山姥であるはずの今の年齢では、山を離れてしまい、山姥の資格がなくなってしまった。父と歩いた山の香りや、樹々の色を思い出すことが多くなった。
それと同時に思い出すことがもう一つある。これは、懐かしい思い出ではなく、今でも心に引っかかっている、出来事だ。
バングラデシュに行き初めて、初めて給料を払った村の女性がいた。彼女とお仕事歴は長く、そのうちに彼女はダッカの研修所に来るメンバーになった。
しかしある時点で、村の女性たちの仕事はクリエイティブなものになり、彼女はその新しいスタイルに着いてこれなくなった。
我慢しかねて私は無情に言い放ったのだ。「もうダッカには来なくていいです」
彼女はやっとのことで、平成を装い、「OK]と答えた。翌朝、彼女の顔や目は腫れていたけれど、私の対応は非常だった。彼女こそ、一番経済的に困窮した状態にあったのだ。
その後、村の女性たちの仕事の質はよくなった。首を切られることをおそれたのだ。嘘のようによくなった。
チャリティは、好きではない、と思い始めたのはこんないきさつからだ。
しかし、この対応は正しかったのか?
今でも、まだ答えはでない。そして、きれいな風景をみるたびに、なぜか思い出す。





by sakura_mohila | 2022-04-15 18:28 | Comments(0)  

<< 伊奈町の展示会 勾玉定例 >>