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スイカズラが咲き始めた。バラも咲き始めた。ミツバチも忙しく活動している。
庭仕事をしていると、当たり前の生命の営みを実感できる。
街はひっそりとしている。
街を見ると、戦時中の人たちの生活が思い浮かぶ。戦時中に生きたわけではないが、こんなもんだったのだろうか、と思うヒントがポン、ポンと思い浮かぶ。非常事態で自粛中だから、外にでることもあまりなく、着たきりすずめと競争できるくらいに、同じものをきている。しかも労働着。労働もしないくせに。
したいことも、今はがまん。戦時中に生きた人たちも、言いたいことは言えず、したいことはがまんの日々だったのだろう。
しかし、今は食べ物にこまることは無い。そして、時間があるというのも、天国のようだ。ゆっくりと本や新聞も読める。果たして、もとの時間に追われる生活に戻れるのだろうか?

出来たばかりのお店が「閉店」と張り紙をして、片付けていた。レストランはお弁当サービスを始めた。近くで、残ってもらいたい飲食店から買うようにしている。私が買ったところで、ささいなものだけれど、それでも気は心だ。こちらができる応援はそれくらい。

あちらこちらで、突然、マスクを売り始めている。それって、いったい何なのだろうか。
いろいろなことが、あまりに唐突過ぎて、今は少し引きこもって、この蜃気楼のような時が過ぎていくのを、やり過ごしたい心境だ。

5月4日の日経新聞に、「病気の文明論・描かれた恐怖」というコラムがシリーズで展開すると紹介してあった。その中で、ムンクの「病める子」という絵が紹介されている。結核で15歳で死に旅発つ姉のソフィーと悲しみにくれる叔母が描かれている。
そう言えば、結核も伝染性の病だったのだ。ムンクにこのような絵があったことさえ知らなかった。悲しみというよりは、むしろ美しい絵である。



by sakura_mohila | 2020-05-04 16:30 | Comments(0)  

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