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藍について

正月仕事の合間、合間に藍について調べ始めました。
一番興味があったことは、ラフカディオ・ハーンが見た明治の生活の中にあった藍でした。「日本の面影/東洋の第1日目に」という本の中に、彼の感銘ぶりが紹介されていました。彼の直接の言葉を原文で読みたいです。
インターネットで探したら、その当時の藍染の写真もあって、なんとなく想像ができました。
というのは、親が亡くなって家を整理した時、押し入れから、そのような物がたくさん出てきたからです。子どものころに見ていた色でした。もちろん、何も知らずにただ生活のものとして見ていただけですけれど。

その後、ドイツで人造藍が開発され、安価であったがためにあれよ、あれよと広がっていったそうです。
「日本人は人造藍で便利さを買って、美しさを売ってしまいました」と彼は嘆いています。ちょうど、天然藍から人造藍に移行する時期に、彼は日本に来たようです。

日本の藍染関係の本は、ほぼこのような視点が基本になっています。藍の色素インジカンを持つ植物は、西洋よりも東洋や西アフリカにあり、とりわけインドのインディゴは美しい藍を出す植物として、世界に広まっていきました。
東インド会社を通して、西洋に流れていった藍は、歴史的に「美しい」だけでは語りきれない人間世界の問題を孕んでいます。
東洋からの搾取や奴隷問題、またイギリスにおいてさえ、遜色に携わる労働者の悲惨な状況があったようです。

ジーンズは労働着を人造藍で染めたものです。色あせも早くたちまちのうちに青を失う人造藍ですが、これでほっとした人もいることを考えると、人造藍にありがとう、と言いたくもなります。

江戸時代に普及していった藍も、わかってみると、庶民から絹の贅沢が奪われたりと、それなりの政治政策がからんでいて、時の流れにますます興味がわきました。
天然藍だの、なんだかんだと知っているような口をきいていましたけれど、今はほんとに知りたい、と思うようになりました。

英語の本には、社会の問題として藍に焦点をあてたものがあり、その視点も興味深いです。


by sakura_mohila | 2020-01-03 10:30 | Comments(0)  

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