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夜明け

4時過ぎに起きたら、すでに夜明けの薄明りに包まれていた。窓から見渡したら、街も明けてくる白い光の中にあり、夜の赤い風景は消えている。
ふと、昨日見たライオンの写真を思い出した。浦和駅の京浜東北線のホームにあったどこかの会社のパブリケイションの写真である。未明の草原で、水たまりのような場所で水を飲もうとしている野生のライオンである。その鬣は野生のものさながらで、もじゃもじゃとしている。足も、目つきも、興味をそそられて、電車を待つ時間をずっとそのライオンを見ていたから、今や親しい友のような気持ちである。人間が飲んだらたちまちやられてしまいそうな水。草原の夜明け。彼が立つ地面も背景もなにもかも詩的であった。
野生の生き物たちを見ていると、自分にきびしくできる。まだまだきびしくできる。ぬくぬくと愚痴をこぼしている自分がとても醜く見えるからだ。
生き物たちを野生の中に見ることがほんとに好きだ。だが、それも人様が写した写真を見ているにすぎないけれど。

by sakura_mohila | 2019-05-16 06:03 | Comments(0)  

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