布ほどき

あちこちから、もう袖を通すことがなくなった着物を頂戴した。忙しぶらずに、少しの時間を見つけては、ほどく作業をしているけれど、思わぬ楽しみを発見。一昔前の絹や綿の手触りのよさ。自分の手で触るので、枚数を重ねるうちに、純絹、純綿の感触を覚えた。糸にはさみをいれてオープンしていく過程の中で、どのようにして着物を縫いすすんだのか、どのような針目を使ったのか…内側のことがいろいろと分かって、とてもおもしろい。そして、ピー、ピーと縫い目を引き裂く快感も味わえる。
カディの職人さんが初め、知り合いに連れられて支援を頼みに来た時、カディの質は粗悪であった。私のような素人でも、疑いを持ってしまうくらいプリエステルの混ぜ物の風合いであった。思わず、「これは綿100%か」と問いただしたが、もちろん答えは「イエス」。彼らの感覚では「綿が混じっている」ものは綿100%なのだ。そしてその程度のことを修正するのに、2年が必要であった。それにつけても、子どもの頃から織っているカディ、触っただけで判別できないのだろうか、ということがいつも疑問であった。

by sakura_mohila | 2019-01-28 16:34 | Comments(0)  

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