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藪みょうが

神社の藪を見たら、藪みょうがが群生していた。白い花の中に黒いつやつやした種をいっぱいにつけて。子どものころ、あちこちに見た植物だけれど、開発の中でいつのまにか神社のような場所でしか見ることもなくなった。
駅に行く道にある家にこの植物が生えている庭がある。おばあさんがピアノの先生だった。そのお嬢さんも、80歳を過ぎられた。もうピアノの音も聞こえてこない。ふと気がついたら、その藪みょうがもなくなっているよ。庭は同じなのに。
その家の庭は手入れがしてあるのかないのかわからない、という風情だが、小さな隙間をぬって、とかげがうろちょろしたり、青大将を一度見かけたことさえもある。あの小さな生き物たちはどこに消えてしまったのだろうか?
神社の藪はとかげやへびが生息していても、さもありなん。しかし神社でそのような生き物をみることはほとんどない。ある夕方、夕焼けの森を通り抜けていたら、ハクビシンがさらに小さな生き物を食べようとしていた。いたちのようなシルエットをみたこともある。いったい彼らは昼間はどこに息を潜めているのだろうか。

by sakura_mohila | 2018-08-13 11:41 | Comments(0)  

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